江戸時代の北海道について、紹介していきたいと思います。
北海道の人々は、江戸時代を迎えても、なお本州の人々とは異なる文化で暮らしていました。
まず、北海道を時代別に分けると、旧石器時代、縄文時代、続縄文時代、擦文時代、アイヌ文化時代となります。時代別にみると分かりますが、弥生、古墳・奈良、平安、鎌倉、室町・戦国、江戸といった時代は、北海道には一切当てはまりません。縄文時代までは、本州と文化や暮らしも同じでしたが、弥生時代に移行せずに独自の文化を築いてきたのが北海道です。
アイヌの人たちが暮らしていた北海道に、いつから和人が住み始めたのかご存知でしょうか。アイヌの人たちと和人との付き合いは、古くからありましたが、実際に和人が北海道へ移り住み始めたのは 14世紀の末頃からで、時代で言うと室町時代にあたります。
ですが、もともと暮らしの習慣が違うアイヌの人たちと和人との間には、しだいにいざこざが起きるようになります。和人は、北海道を徐々に松前藩に独占させようとし、アイヌの人たちから鮭や砂金などアイヌの人たちの暮らしの基盤となるようなものを奪っていきました。そしてアイヌの人たちの中には、徐々に不満がたまっていくようになり、やがて「シャクシャインの戦い」が始まってしまいます。
「シャクシャインの戦い」は、 1669年の 6月頃に始まり、その戦いの先頭に立ったのがアイヌの指導者であるシャクシャインです。
「シャクシャインの戦い」というシャクシャインとは、実は人の名前なんですよ。シャクシャインは、アイヌの人たちを呼びかけ和人との戦いに挑みました。「松前藩を追い払え」を合言葉に徐々に戦いは大きくなっていき、 273人の和人が殺される「シャクシャインの乱」も起きました。
しかし、和人を代表とする松前藩は、和解をしようとシャクシャインらを呼びつけ、シャクシャインらが酒に酔ったのを見計らい殺害してしまいます。
シャクシャインが死んだあとは、アイヌの人たちの軍は衰退してしまい、あっという間に「シャクシャインの戦い」は終わりを告げてしまいました。「シャクシャインの戦い」は、結果論を言ってしまうと、勢力も大きな幕府軍が
アイヌの人たちをだまし討ちした戦いととらえることができます。アイヌの人たちを率いたシャクシャインは、アイヌの誇りとされ、現在ではシャクシャインの像と共に「シャクシャイン記念館」ができています。
・「シャクシャイン記念館」
所在地:北海道日高郡新ひだか町静内真歌
お問い合わせ:0149-42-6792
開館時間:5月から10月9:00~18:00
11月から4月9:30~16:30
休館日:月曜日
入館料:無料
駐車場:あり
アクセス:JR静内駅から車で約10分
当時の和人とアイヌの人たちとの関係を深く知りたい方は、ぜひ「シャクシャイ
ン記念館」へ訪れてみてください。